坂本龍太朗のワルシャワ通信(10月12日〜10月19日)

10月12日

ウクライナ西部で準備を進めている避難所。西部は比較的安全だと言われてきたが、準備を進めておいてよかったと思ったのはベラルーシ側からの無人機攻撃の可能性やロシアのミサイルがまだ西部にも飛んでくる可能性が高いため。
戦車輸送ルートであったクリミア橋爆破の報復が学校や公園への民間施設無差別攻撃。精密に誘導して遊び場を狙っているということか。橋の報復で子どもたちから学校を奪うということか。

ウク娘たち、日本でも活躍中。ウクライナにはまだまだ防寒具を入れる必要があります。ご支援、引き続きどうぞよろしくお願いします!

10月13日

・ウクライナへの支援が先細りし、メディアの関心が減っていますが、戦況は好転せず、人々の苦しみは増えるばかりです。それでも、ウクライナは日本から見捨てられていない。今一度ウクライナに目を向けてほしい。そんな想いから日本でウクライナの子どもたちによる絵画展をいくつかの街で開催していただけることになりました。すでに10作品が日本に到着しておりますが、子どもたちはまだ描いてくれており、今月中には日本に向けて航空便で発送予定です。ぜひ、みなさんの街でもできるようであればお声かけくださると助かります。

10月14日

・ウクライナからウォッカをもらう。飲みたくなる時もあるでしょと言われ、否定できない自分がいる。ウクライナからたくさんのプレゼントをもらい、多くを日本の方々にお送りしているが、それでも割れ物はある程度残っている。ミニ・ウクライナ・ミュージアムを作ればとあるウクママから提案され笑い過ごそうとしたが、「本気で言ってるんだけど」と追撃されたじろいてしまった。

10月15日

・(大規模支援のご報告)
・長い間準備してきた支援がようやく到着。リヴィウ州グリニャニ郡からの依頼に沿った180万円分の防寒具。上着、ズボン、靴下、手袋、レギンス等
・今後もしばらくは防寒具支援を進めていく。
・ウクライナ全土への攻撃で私たちの心は折れるどころかより強く団結している。ロシアはその非道さを世界に示し、反ロ感情を高め、自らの国際的地位を下げただけ。いくら私たちの心を折ろうとしても、見えない心はミサイルで破壊することはできない。

10月16日

・信毎選賞、今年度の受賞者に選んでいただきました。もちろん、ウクライナ支援に対してです。
・この賞は、「文化、スポーツ活動などを通じて社会に貢献し、将来なお一層の活躍が期待できる個人、団体を顕彰するため(HPより趣旨抜粋)」に創設されたものですが、日本を離れ12年以上になる私の活動を日本から見ていただいていることに感動すると共に心からの感謝をお伝えします。まさに日本の皆様からのご支援あってのことです。
・趣旨に「将来なお一層の活躍」とあります。つまり、過去の支援活動以上に、将来に渡ってウクライナを支援していくこと、なお一層の支援活動を期待されての受賞だと理解しています。

・副賞の30万で、5台の発電機が買え、ウクライナ国内の避難所や学校に送ることができます。これでロシアによる電気インフラ攻撃やザポリージャ原発危機に加え避けては通れない冬を乗り越えようとしているウクライナの人々を支えることができます。
・気象庁によると、昨年キーウで最も寒かったのは2月。月平均の最低気温は氷点下7.3度、最高気温は氷点下0.6度でした。極寒は心の中だけで十分であるにも関わらず。
・写真は本日の信濃毎日新聞朝刊です。

10月17日

・パソコンが届き笑顔を見せるウクライナの子供たち。デスクトップパソコンに大きなモニターをつけたので、みんなで同時に使えるが、心配なのはウクライナの電力供給。今までも電気やネット環境の問題でオンライン授業が中断されたりすることはよくある。今後は防寒具に加えて発電機もできる限り搬入していく必要がある。

10月18日

・3年ぶりに中村天平さんと再会しました。ウクライナに寄り添う気持ちという共通の想いを強くしてからは初めての「出会い」とも言えます。天平さんのご出身の神戸とも縁の深い小学校でのコンサート、その後ウクライナの人達が避難している研究所で子どもたちと楽しい時間を過ごしました。
・本日トルコへ旅立ってしまうので、次に会うのは来月です。近い将来一緒にチャリティーコンサートでウクライナに行けるよう、長く音楽から離れていますが基礎体力をつけ始めたいと思います。

それにしてもウクライナ国歌は聞いたり歌ったりする度にどうしても熱いものが込み上げてきてしまいます。歌詞も本当に私たちを奮い立たせてくれます。

・私は日本でウクライナを助ける賞をもらい、私は10 000 PLNをもらいます。 この賞で、私はウクライナのために5つの余分な発電機を買うことができます! 日本はあなたと一緒です。 ウクライナに栄光あれ!
・私は日本でウクライナを助けたことで賞金をもらい、私は10 000 PLNをもらいます。 この賞品のために、私はウクライナのためにさらに5つの発電機を買うことができます! 日本対ウクライナ!

10月19日

・ポーランドにいる妹(みたいな)日本人、青木春奈と一緒に避難民の子供たちのところへ。彼女も開戦当初からずっと支援を続け、必要に応じて連携している。
・昨日も中村天平さんと、そして彼女ともした共通の話題がある。それは日本に行ったことがなく、私たちにだけ会ったウクライナの子どもたちが、日本人のイメージを私たちからのみ作ってしまう危険性。中村さんのウクライナコンサートで、西部では都市ではなく地方にも行っていただいた。そこの子どもたちは日本に行ったことはおろか、日本人に会ったこともなく、日本人は私しか知らない。

・そこに世界的ピアニストの天平さんが行くと、そこでさらに日本人のイメージが強化される。天平さんも私もちょんまげスタイルなので、日本と中国の違いなどもよく分かっていない子どもたちは日本人男性はみんなこんな髪型なのかと思ってしまうかもしれない。
・そして青木もピアニストであり言語もでき、海外生活も長い、稀有な日本人だ。私も以前子どもたちの前で和太鼓や歌のコンサートをしているため、子どもたちは日本人はみんな楽器ができると思っている。子どもたちが純粋過ぎるので尚更心配になる。

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