坂本龍太朗のワルシャワ通信(11月2日〜7日)
11月2日
この1年8ヶ月、ほとんど支援が入っていなかった地域の孤児院に防寒具を送る。
少しでも支援の偏りを解消したい。都市から地方へ、大人から子どもや高齢者へ、メディアが入る地域から、見向きもされないような地域へ。
この冬も共に乗り切るために。
ロシアは破壊してばかりだが、唯一ウクライナに作っているのものがある。
それがこのような巨大な墓地。
ここはリヴィウだが、ウクライナ各地にこの約1年8ヶ月で巨大な墓地が日々作られている。
11月3日
静岡の小塩劉蒼書家にいただき、ウクライナに送る書道の作品。
額に入れ、裏に説明をつけ、包装し、日章旗シールをつけ段ボールにまとめる。
「書く支援」は今後も続けていきたい。
独ソ戦と現在のウクライナ戦争。
時代は違うが歴史から学べることは多い。
戦争とは政治と外交の延長というが、それは当時も今も変わっていないのかもしれない。
権力者たるもの歴史を学ぶ必要性がここにある。
11月4日
昨年末、NBS長野放送にて「ウクライナに寄り添う2人の信州人」として紹介された空手道禅道会の小沢隆首席師範と。
あれから約1年経った今。ウクライナ訪問からの帰国前にポーランドにて再会。
これからも信州人としてウクライナを支えていく意志に影りなし。
https://www.nbs-tv.co.jp/news/articles/?cid=12441
お金以外に支援にとって必要なもの。
第一に言語、第二に体力かもしれない。
体力があれば、ある程度精神力も強化されるもの。精神力が弱い私にとって、体力をつけることはより重要だと思う。
11月5日
日本の子どもたちから届いた折り紙の作品など。
他の物資と共にウクライナの小学校へ送る。
小学生にとって、外国の、それも日本という遠い国からの手紙はどう映るのだろう。
私が高校生の時にベラルーシやアメリカからもらった手紙を大切にとっておいたことを思い出す。
独ソ戦から学ぶロシアによるウクライナ侵略戦争~第2弾~
第1次、第二次世界大戦を含め人類は数多くの戦争と向き合ってきた。
そこから学んだこともあれば、同じ過ちを何度も繰り返すことのある。
平和を希求するなら学ぶしかない。
11月6日
ウクライナに送るショベルを購入。
大きいショベルは重い。小さいショベルは効率が悪い。
そこで求められているのがこのような中くらいのショベル。
実際私も庭の作業で3種類使い分けているが、以外に中ショベルは使い勝手がいい。
11月7日
イェジキ記念協会(1920年代に日本によってシベリアから救い出されたポーランド孤児の1人イェジ・ストゥシャウコフスキの功績を伝える団体)のヴァンダ会長と。
私にとってはポーランドのおばあちゃんのような存在で、龍太朗という日本の孫をそこら中で自慢してくれる。
ウクライナ支援についてもいつも気にしてくれている。
子どもたちへの支援は去年、発電機や毛布など生きていくために必要なものが多かった。
今年も引き続き防寒具などが求められているが、同時に教育物資に対する要請も多い。
私が「子ども」「教育」に重点を置いていることもあるが、それ以外にも様々な理由がある。