坂本龍太朗のワルシャワ通信(5月29日〜6月4日)
5月29日
ウクライナの病院によっては外科手術用のライトがなく、スマホのライトで照らして手術を行っているケースも少なくない。
少しでも「普通の」医療を受けられるよう、ポーランドから4台の外科手術用ヘッドライトを搬入する。
5月30日(1)
ウクライナからいただいたお菓子。
チョコにコーティングされたマシュマロで、これならポーランドでもよくあると思いながら味見をしてみて驚いた。
なんと中のマシュマロには国旗がデザインされていた。
戦争によってウクライナ人の愛国心や民族の一体性は高まる一方だ。
5月30日(2)
6月16日(金)、長野県千曲市役所にて講演会「ウクライナから考える平和のあり方」が開かれます。参加は無料です。
お近くの方、ぜひいらっしゃってください。
5月31日
ウクライナに届いた食料、衣類、歯磨き粉など。
最近はまた深夜の空襲が増えてきたため、1番送りたいのは「安らかな夜」だが、こればかりはいかんともし難い。
とにかく空襲で犠牲になる人が出ないことを祈るしかない。
6月1日(1)
侵攻15ヶ月の支援の会計整理を行いました。
現在までの支援金額は8200万円、領収書/レシート数は1069枚。
侵攻これは日本からの支援金、ウクライナからの支援金(ポーランドで買った方が安い物資に対し)、自己資金の合計です。
6月1日(2)
現在、ウクライナ未来基金(UA FUTURE)代表のピョートルと協力し、ウクライナ国内で60棟の避難所修理を進めています。
インフラ修復は、ある意味心の修復でもあります。
壊されても壊されても決してあきらめずに修復する。
それを見たウクライナの人々の間で「不屈の精神」はより強くなるはずです。
6月2日
ウクライナとポーランドでは6月1日が子どもの日。
幼稚園でロシアの昔話「大きなかぶ」の劇をすることに。おじいさん、おばあさん、娘、孫、犬、猫、ネズミ、コウノトリ(おいっ!)そして私がコウノトリをやらされる。
やるからには本気で衣装作りから。
6月3日
できるだけ効率的に、かつ迅速に支援を届けるため「ついでに」がキーワードになっている。
ポーランドに物資を取りに来るからには車両をできるだけいっぱいにして帰国させたい。
そのため一人の搬入者が複数の物資引き取り依頼を受けて国境を越えて来ることがある。
今回の彼もこのあと古都クラクフに行ってから帰国とのこと。
6月4日
テルノーピル州ヤスウォフツにある孤児院/シングルマザー施設に届いたおむつなどの支援物資。
運送担当はUA FUTUREのピョートル。
小学校は今後夏休みに入るため支援は落ち着くが、孤児院や避難所には常に子どもたちがおり、長期休暇などは全く関係なく支援が必要となる。