人のいとなみ・自然のいとなみ

文/石地 まゆみ

—時を織りなす季語—

 桜が満開となり、新元号も発表されて、春も盛りを迎えようとする良き頃合いに、俳句に関する連載を再開することといたしました。前シリーズ『季語でつなぐ日々』に引き続き、季語がテーマです。

 筆者は俳句結社「未来図」の同人 石地 まゆみ先生。
 前シリーズ筆者の藤田 直子先生の後輩にあたります。

 おおよそ半月ごとに、祭事と行事を中心に、その折々の身近な草木、禽獣の季語をとりあげ、例句の鑑賞とともに解説していただきます。古から連綿とつづく神仏と人々のいとなみや、自然の中で繰り広げられる動植物のいとなみを、的確に味わい深くとらえた俳句の世界をお楽しみいただければ幸いです。

第27号/鵜飼

第26号/四万六千日、風鈴、合歓の花

第25号/形代、蛍、樗の花

第24号/葵祭、袋掛、麦

第23号/端午、幟、熊谷草

第22号/伊勢参り、鳥交る、二輪草

第21号/御忌、鶯餅、三椏の花

第20号/修二会、桜隠し、土筆

第19号/涅槃会、野焼き、蕗の薹

第18号/追儺、ワカサギ、山茱萸の花

第17号/初不動、寒天干す、枯木

第16号/どんど焼き、繭玉、福寿草

第15号/除夜の鐘、注連作、万両

第14号/降誕祭、白鳥、枇杷の花

第13号/神楽、薬喰、冬桜

第12号/神嘗祭、鎌祝い、烏瓜

第11号/重陽、蟷螂、鳥兜

第10号/生姜市、良夜、風船葛

第9号/二百十日、案山子、鬱金の花

第8号/穂屋祭、金魚、胡麻の花

第7号/星合、蟻地獄、岩煙草

第6号/茅の輪、山女、烏柄杓

第5号/御田植祭、虎鶫、菩提樹の花

第4号/時の日、袋角、大山蓮華

第3号/神田祭、豆飯、なんぢやもんぢや

第2号/開帳、畦塗、通草の花

第1号/花祭、紫雲英、雉

石地 まゆみ先生のプロフィール

 ●石地 まゆみ(いしぢ まゆみ)
1959年 東京都生まれ
1981年 明治学院大学社会学部社会学科 卒業
1984年 趣味で写真を始める
1987年 カルチャーセンターにて作句開始、橋本風車に師事
1990年 「未来図」入会、鍵和田秞子に師事
1995年 未来図新人賞受賞
2008年 句集『赤き弓』(深夜叢書社)刊
2010〜2011年 宮崎県高千穂、米良にて「フォト俳句」の講師
2014年 選集『新現代俳句最前線』(北溟社・共著)刊
2015年 未来図賞受賞
2018年 「国民文化祭おおいた俳句大会」にて俳人協会賞を受賞

現在、「未来図」編集同人、俳人協会会員

●著書

  

投稿日:2019年4月4日 更新日:

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