谷崎 潤一郎 著
A5判 416ページ
価格3,500円+税
ISBN978-4-86251-552-0
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シリーズ第2巻、表題作の「春琴抄」は谷崎文学の頂点をなす作品。盲目の三味線師匠・春琴と奉公人・佐助の歪んだ愛と献身の物語。「少年」タイトルからは全く想像もつかない展開の物語。無邪気に遊んでいたはずの少年たちが徐々に残酷な遊戯へと変わっていく。「幇間」宴席等で自ら芸を見せ、場を盛り上げる職業。別名・太鼓持ち。人に笑われたりバカにされることに喜びを感じる男の様子が描かれる。「二人の稚児」幼い頃比叡山に預けられ、寝食を共にしてきた千手丸と瑠璃光丸。煩悩に満ちた浮世の世界に二人は興味を示す。成長して、それぞれの道へと別れた二人の行く末は…。耽美、マゾヒズムを描いた谷崎文学が堪能できる一冊。
目次
春琴抄
少年
幇間
二人の稚児
著者プロフィール
谷崎 潤一郎(タニザキ ジュンイチロウ)
1886年(明治19年)~1965年(昭和40年)。東京・日本橋生まれ。明治末期から昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き執筆活動を続け、国内外でその作品の芸術性が高い評価を得た。主な作品に「刺青」「痴人の愛」「春琴抄」「細雪」など、傑作を多く残している。