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亀田 晃尚著
A5判  348ページ 上製
価格 8,800円+税
ISBN978-4-86251-439-4   

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 尖閣諸島の領有権を巡り、日中両国の詳細な資料を基に、両国の政治情勢で立ち位置がどのように変化していったかを解き明かす待望の書。  きっかけは、1968年に行われた国連アジア極東経済委員会による石油資源調査。東シナ海にペルシャ湾に匹敵するほどの莫大な海洋石油が埋蔵されている可能性が指摘されたのである。現在の日中の対立の原点でもある尖閣諸島周辺を含む東シナ海の海洋石油の問題に立ち返る。急激な経済成長を遂げ、エネルギーの確保に奔走する中国が、東シナ海の海洋石油について莫大な埋蔵量を推定していることを明らかにしながら、海洋資源と外交政策の変容について考察する。

目次

第一章 戦後米国の海洋石油政策
 1.安全保障資源としての石油 
 2.資源ナショナリズムの高まり  
 3.海洋石油への関心  
 4.大陸棚の開発技術の進歩
 5.東シナ海の石油調査への協力
 6.ICJ判決と中国への配慮
 7.米中関係の変化
第二章 一九六八年ECAFEによる調査
 1.ECAFEの調査に至る経緯
 2.ECAFEによる調査
第三章 七○年代の中国の当初の反応
 1.中国の主張
 2.台湾の主張
第四章 七○年代の日本による海洋石油開発
 1.東シナ海における大陸棚調査
 2.海洋石油開発への影響とその事象
第五章 七○年代の日韓共同開発の実現
 1.日韓の石油開発
 2.日韓大陸棚協定の締結
 3.日韓大陸棚協定等の国会審議
 4.日韓共同開発の経緯
第六章 七○年代の日中共同開発への指向  
 1.中国の大陸棚に関する主権主張
 2.日本の対中アプローチ
 3.中国の対日姿勢の変化
 4.日中共同開発の議論
 5.試掘調査箇所から見た中国の対日姿勢
第七章 七○年代のナショナリズムの台頭と日中共同開発の停滞
 1. 日中交渉再開と尖閣帰属問題
 2.武装中国漁船の尖閣諸島領海侵入事件
 3.尖閣諸島をめぐるナショナリズムの台頭
 4.沖縄開発庁による尖閣諸島の利用開発調査
 5.日中共同開発の停滞
第八章 最近の海洋をめぐる日中関係
 1.東シナ海の石油資源の評価
 2. 評価に影響を及ぼす要因
 3.石油埋蔵量の評価と中国の行動
 4. 国際裁判の活用
 5. 実効支配の強化
終わりに

著者プロフィール

亀田 晃尚   (カメダ アキヒサ)

1971年 福岡県生まれ
2016年 放送大学大学院社会経営科学プログラム 修士課程修了
2020年 法政大学大学院公共政策研究科 博士課程修了

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