宮沢 賢治 著
A5判 380ページ 3,500円+税
ISBN978-4-86251-397-7
第5巻として「十力の金剛石(虹の絵具皿)」「めくらぶどうと虹」「烏の北斗七星」「双子の星」「猫の事務所」「やまなし」「気のいい火山弾」「雪渡り」「カイロ団長」の9作を大活字、読み仮名付きで収載している。「十力の金剛石(虹の絵具皿)」の「十力」とは? 「金剛石」とは何か? 「烏の北斗七星」とは何? など、タイトルから不思議なファンタジーでありながら、「烏の北斗七星」は戦争問題、「猫の事務所」は「いじめ」などが描かれ、内容は現代にも通じる考えさせられる内容となっている。また「やまなし」は教科書に掲載され、長年、教材として親しまれてきた作品である。
目次
十力の金剛石(虹の絵具皿)
めくらぶどうと虹
烏の北斗七星
双子の星
猫の事務所
やまなし
気のいい火山弾
雪渡り
カイロ団長
著者プロフィール
宮沢 賢治(ミヤザワ ケンジ)
1896年、岩手県花巻生れ。盛岡高等農林学校卒。富商の長男。日蓮宗徒。1921年から5年間、花巻農学校教諭。中学時代からの山野跋渉が、彼の文学の礎となった。教え子との交流を通じ岩手県農民の現実を知り、羅須地人協会を設立、農業技術指導、レコードコンサートの開催など、農民の生活向上をめざし粉骨砕身するが、理想かなわぬまま過労で肺結核が悪化、最後の5年は病床で、作品の創作や改稿を行った。1933年没。