「 人のいとなみ・自然のいとなみ 」 一覧

第20号/修二会、桜隠し、土筆

修二会 つまづきて修二会の闇を手につかむ  橋本 多佳子  三月の行事と言えば、奈良の「お水取り」が有名です。この「お水取り」は、東大寺二月堂で一日から十四日まで行われる「修二会(しゅにえ)」という行 …

第19号/涅槃会、野焼き、蕗の薹

涅槃会 現し世の櫛落ちてをり涅槃寺  木田 千女  お釈迦様が入滅(亡くなること)された日、旧暦2月15日は、各寺院で「涅槃会」(常楽会とも)という法会が行われます。4月8日の灌仏会(釈迦の生誕日)、 …

第18号/追儺、ワカサギ、山茱萸の花

追儺 後ろ手に追儺の闇を閉しけり  大石 悦子  2月といえば節分、各地の寺社で年男による豆まきや、鬼やらいの行事でにぎわいます。翌日に立春を控え、春を待つ喜びにあふれた日で、普段、寺社に縁のない方で …

第17号/初不動、寒天干す、枯木

初不動 初不動帰りの厚き肉啖ふ  菖蒲 あや  新年には、寺社の本尊に関係のある縁日にお参りする日が季語となっているものがいくつかあります。初巳、初庚申、初薬師、初大師などなど…。不動明王のご縁日は2 …

第16号/どんど焼き、繭玉、福寿草

どんど焼き 金星の生まれたてなるとんどかな  大峯 あきら  元日一日を大正月というのに対して、一月十五日は小正月と呼ばれています。主に農家の予祝の行事が行われる日なので、繭玉、餅花を飾ったり、成木責 …

第15号/除夜の鐘、注連作、万両

除夜の鐘 浜の寺山の寺より除夜の鐘  きくち つねこ  12月31日の大晦日、過ごし方はさまざま。年越し詣(除夜詣)に出掛ける人、家で年末のテレビを見ながら過ごす人、地方の風習で、特有の年越しの行事が …

第14号/降誕祭、白鳥、枇杷の花

降誕祭 降誕祭終りし綺羅を掃きあつめ  福永 耕二  今日はクリスマス・イブ。すでに12月の声を聞くか聞かないかのうちに、街にはクリスマスソングが流れ、ツリーやイルミネーションなどで華やいだ気分になり …

第13号/神楽、薬喰、冬桜

神楽 神楽てふ一夜の舟に乗り合はす  遠藤 由樹子  季語の「神楽」には、宮中で12月に行われる「御神楽」「庭燎(にわび=神楽の際に焚く篝火)」と、民間で行われる「里神楽」「夜神楽」といったものがあり …

第12号/神嘗祭、鎌祝い、烏瓜

神嘗祭 神嘗祭勅使の纓(えい)の揺れて行き  坂井 建  令和の御代替わりの「即位礼」「大嘗祭(だいじょうさい)」と一連の儀式が、無事に執り行われました。これらについてはニュースでも大々的に報道され、 …

第11号/重陽、蟷螂、鳥兜

重陽 一笛に夜気の澄みゆく菊の酒  林 瑞夫  陰暦9月9日は重陽(ちょうよう)、今年の陽暦では10月7日にあたります。「菊の節句」という言葉も聞いたことがあるかもしれません。  中国の陰陽思想では、 …

第10号/生姜市、良夜、風船葛

生姜市 包みたる神明生姜よく匂ひ  深見 けん二  9月11日から東京芝の芝大神宮での祭礼「芝神明祭」が始まります。別名、「だらだら祭」。21日までえんえんと長く続くのでこの名がありますが、11日間と …

第9号/二百十日、案山子、鬱金の花

二百十日 近々と二百十日の鳶の腹  対中 いずみ  二百十日は、立春の日から数えて210日目、今年は9月1日でした。多くの地方で稲の開花期に当たりますが、台風が接近し荒れることが多い頃ですから、10日 …

第8号/穂屋祭、金魚、胡麻の花

穂屋祭 草の香のつよき暾が出て穂屋祭  宮坂 静生  穂屋祭(ほやまつり)は、8月(古くは旧暦7月)の26日から28日まで長野諏訪大社の御射山(みさやま)で行われる、諏訪信仰の原点ともいえる神事ですが …

第7号/星合、蟻地獄、岩煙草

星合 星合ひの夜の盥に水震へ  今瀬 剛一  7月7日は七夕。天の川を隔てて暮らす織姫、彦星が年に一度、会える日で、二星の出会いを「星合」と呼びます。現在は陽暦で行なうところが多いですが、月遅れ、陰暦 …

第6号/茅の輪、山女、烏柄杓

茅の輪 己が身を直径として茅の輪かな  能村 研三  旧暦の6月30日、各地の神社で「夏越(なごし)の祓」という行事が行われ、人々は半年間の罪・穢れを祓い清め、これからの半年間も健康に過ごせるようにと …