脈圧
脈圧とは、収縮期血圧(最大血圧)と拡張期血圧(最小血圧)との差です。たとえば、収縮機血圧が130mmHgで拡張期血圧が80mmHgであれば、脈圧は130−80=50で、50mmHgです。
東京医大八王子医療センター循環器内科の高沢謙二教授によると、脈圧は、「中枢の太い動脈の硬さをチェックする指標」だそうです。脈圧の上限は60mmHgだということです。脈圧が高いほど、心筋梗塞など、心臓の病気のリスクが増えていきます。ただし、脈圧が低ければいいというものではなく、小澤利男先生(東京都老人医療センター名誉院長)のデータによると、およそ30mmHgが正常範囲の下限の目安ではないかということです。
平均血圧
平均血圧とは、収縮時血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)から求められる、平均して動脈にかかっている血圧のことです。概算ですが、計算式は以下になります。
平均血圧=拡張期血圧+脈圧÷3
たとえば、収縮期血圧が125mmHgで、拡張期血圧が80mmHgの場合、平均血圧は80+(125-80)÷ 3 =80+15=95で、95mmHgになります。
平均血圧は、「末梢の細い血管の動脈硬化を知るための指標」となります。平均血圧は100mmHgを超えないよう、できれば95mmHg未満であることが望ましいとされています。
高血圧の基準値だけでなく、脈圧と平均血圧を知ることで、動脈硬化の具合や心筋梗塞などの心臓病のリスクの判断材料になります。ただし、脈圧、平均血圧の数値が高かったとしても、生活習慣の見直しによって自分で改善することができます。
脈圧と平均血圧の数値から、以下のようなことがいえるでしょう。
平均血圧 細い血管の柔軟性や将来的な動脈硬化の進行度合いを示す。