薬は免疫を抑制して症状をおさえるだけ
『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、「医学」の定義は以下のようになっています。
「医学(いがく)は、生体の構造や生理機能についての探求や、疾病の性状、原因について調査し、その診断、治療、検査、予防等についての研究診療を行う学問である」
また、『ウィキペディア』には、以下の記述があります。
「世界各国には様々な医学があり、例えば、中国伝統医学、イスラーム医学、西洋医学等々がある」
日本では、圧倒的に西洋医学が大きな位置を占め、それ以外は、東洋医学があり、圧倒的少数として「アーユルヴェーダ(インド伝統医学)」などがあります。
ここで、「病気を治す」という観点から、「本当の医学」を考えてみましょう。
他の項目でも再三述べていますが、病気は、自己治癒力でしか治せません。
自己治癒力とは、主に以下の3つから成ります。
対内に侵入した異物を殺したり排出したりすることと、変質した自己の細胞を殺傷して体を守る(免疫)
傷ついたり古くなったりした細胞を修復したり、再生したりする(修復・再生)
ほとんどの薬は、免疫を抑制することによって、症状をおさえて、一時的に楽にしているだけです。根本的に治すには、自己治癒力(免疫)を高めるとともに、免疫の働きを妨害しないことです。
「自己治癒力を働かせる医学」こそが、唯一正しい「本当の医学」なのです。これも随所で述べていますが、「免疫は常に間違わない」のです。病気を治すために、免疫が働いて、体内の異物を処理します。この免疫の働きを、抑制しないようにすればいいだけです。感染症もアレルギーも、免疫の働きで治っていきます。
患者さん自身の自己治癒力が病気を治す
病気は医師が治すもので、治す手段は薬や手術だと思っている方が多いと思います。また、新薬が続々と開発され、医学の進歩は目覚ましいといわれています。
しかし、病気は減っているでしょうか。医学の進歩に伴うかのように、病気は増えています。また、新しい病名もどんどん増えています。
医学が進歩したというにもかかわらず、病気が増えているのは、「免疫」という観点が抜け落ちているからではないでしょうか。薬のほとんどは、免疫を抑制するものです。新薬の多くは、従来の薬より、免疫を抑制する力をさらに強くしたものです。
つまり、「自己治癒力を働かせる」という本来の医学とは反対の方向へ向かっているのです。生活習慣病には、薬を使い続けて、免疫を抑制して症状をおさえるというやり方を続けているだけです。
本来、生活習慣病という名がついた時点で、病気を治すための生活習慣の変え方を教えるべきだと思います。しかし、現在の保険制度のもとでは、保険点数になりませんし、「3分診療」といわれるほどの短時間では、伝えることもできません。やむなく薬を出し続けることになります。
また、患者さんも、薬が病気を治すという思い込みから抜け出せません。
「本当の医学」とは、「病気を治す」医学です。「免疫を抑制して症状をおさえる」医学ではありません。
つまり、「自己治癒力を働かせる」ことと、「つらい症状を、免疫を抑制することなしに、少し緩和する」ことといえます。病気を治すのは、患者さん自身の自己治癒力だけです。医療は、そのための手助けにすぎません。