国際日本学とは何か?
星野 勉 編
A5判 316頁 上製
定価 3,500円+税
ISBN 978-4-86251-034-1 C3036
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本書は、文化人類学、社会学、歴史、美術史、宗教史、哲学、思想史、文学という多岐にわたる専門分野の研究者が、日本という「内からのまなざし」とヨーロッパという「外からのまなざし」の双方から日本研究を検証し、それを通じて「日本学」とは何かを問い、内外に開かれた「日本学」(=「国際日本学」)の可能性を探るという、国際的でかつ学際的なシンポジウムをまとめた書である。
目次
・ はじめに 星野 勉
・ 日本学とは何か ジョセフ・キブルツ
1 日本研究、「内(うち)」と「外(そと)」からのまなざし
・ 知識の生産、内発的vs 外発的 ハルミ・ベフ(翻訳:木島 泰三)
・ 境界を越えて 桑山 敬己(翻訳:千田 啓之)
─文化人類学的日本研究の場合─
・ 人類学者たちとその地域 ジョイ・ヘンドリー(翻訳:木島 泰三)
─ヨーロッパ/日本的アプローチに関する諸考察─
・ 「古き佳きヨーロッパ」像の呪縛 シュテフィ・リヒター(翻訳:鈴村 裕輔)
─日本学・地域研究の知的生産とその脱オリエンタリズム化の困難─
・ 文化比較と翻訳 島田 信吾(翻訳:大橋 基)
─文化社会学的考察─
・ 友日からの日本研究へ 崔 吉城
・ 中国文化の領分と日本文化の領分 ウィリー・ヴァンドゥワラ(翻訳:松井 久)
─ヨーロッパの観点から─
2 日本文化、「内(うち)」と「外(そと)」からのまなざし
・ ヨーロッパと日本に於ける空間と時間の知覚 ジョセフ・キブルツ(翻訳:鈴村 裕輔)
─文化相対主義の弁護─
・ 日本思想史のあり方を考える アニック・ホリウチ
─丸山眞男論を通じて─
・ ヨーロッパの博物館・美術館保管の日本コレクションと日本研究の展開 ヨーゼフ・クライナー
・ 真の異文化理解は可能か 相良 匡俊
─教室のイメージを例として─
・ 伸びゆく日本の文化力 ジャン=マリ・ブイス(翻訳:山梨 牧子)
─フランスにおけるマンガの場合─
3 日本文化をひらく
・ 国民国家をめぐる民族学と民俗学 樺山 紘一
─柳田国男からの展開─
・ 言葉から見える江戸時代の多様な人々 田中 優子
・ 一揆・祭礼の集合心性と秩序 澤登 寛聡
─百姓一揆絵巻『ゆめのうきはし』を素材にして─
・ 伝統と同時代性 山中 玲子
─能楽研究の国際化は可能か─
・ 和辻哲郎の哲学のポテンシャル 星野 勉
・ 趣味の国民性をどう扱うか 安孫子 信
─九鬼周造の日本、ベルクソンのフランス─
・ おわりに 「国際日本学」とは何か 星野 勉
─「翻訳」から見えてくるものを手がかりに─
著者プロフィール
【責任編集者略歴】
星野勉(ほしの つとむ)
法政大学国際日本学研究所所長・同文学部教授
主要著書『現代哲学への招待』(共著)有斐閣、1995年。『倫理思想辞典』(編著)山川出版社、1997年。『外から見た<日本文化>』(編著)法政大学出版局、2008年ほか