止めるのは日本人だ
マンフレッド・クラメス 著
四六判 208ページ
価格1800円+税
ISBN978-4-86251-566-7
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多くの日本人は、「プーチンのロシアが悪、ゼレンスキーのウクライナが善」と思っているのではないでしょうか。しかし、2022年にロシアがウクライナに侵攻した背景には、2014年以来のロシア語を話すウクライナ東部の住民に対する政府の激しい弾圧がありました。プーチンは国連で話し合いをもとうとするなど、できるだけ穏やかに解決しようとしてきました。しかし、常任理事国であるアメリカ、イギリス、フランスの拒否にあい、いっこうに話が進みませんでした。さらには、1990年の東西ドイツの統一時に、NATOはこれ以上東方に拡大しないことをゴルバチョフ大統領に約束しました。ところが、1999年にポーランド・チェコ・ハンガリーが加盟し、2004年にルーマニア・ブルガリアなど7カ国が加盟し、NATOは26カ国となりました。さらにNATOの加盟国が増え、現在は32カ国にまでなっています。
NATOの拡大に危機感を覚えたプーチンは、2014年にクリミアを併合、そして2022年にウクライナに侵攻し、現在もウクライナ(NATO)とロシアの戦いは続いています。また、プーチンと信頼関係にあったドイツのシュレーダー首相が2005年に退任し、後任の首相はメルケルとなりました。プーチンは、他国の首脳と冗談を言い合って笑うなど、快活で明るい性格でした。しかし、12年ほど前から、性格が変わったように明るさが影を潜めています。心理学の専門家で伝統医学を修めた著者の分析によると、武道家でスポーツマンのプーチンは右脳派、科学者であるメルケルは左脳派のため、良好だったドイツとロシアの関係が悪化することになったようです。もちろん、この影にはアメリカの存在があります。
日本人の大多数は、ロシアとウクライナの紛争及び第三次世界大戦の危機はすぐに終わるだろうと思っているでしょう。しかし、ドイツでは全ての主要都市の地下鉄駅が緊急避難所に改造されるなど、いつ勃発するかわからない第三次世界大戦に備えています。本書を読んで、マスコミが流すフェイクニュースに騙されないようにしてください。
目次
緊急追加
0 訳者の挨拶
1 序文
2 ロシア独自の体制
3 炎の男 ― プーチン
4 発火点
5 EUとは
6 NATO ― 殺しのライセンス
7 平和を保てないアメリカ
8 パイプラインを破壊したのは誰?
9 ウクライナとロシアの兄弟関係
10 プーチンの最悪の相手
11 メルケルの遺産
12 ドイツ人はプーチンをどう思うか?
13 プーチンの相棒シュレーダー
14 ゼレンスキーについて一言
15 米国は戦争主義者か?
16 KGBとは
17 要約してみましょう
18 戦争か、自己防衛か
19 コードネーム「有能な射手作戦」
20 西側の悪事
21 日本のメディア
22 手負いの虎
23 プーチン、右脳派の男
24 日本はすでに巻き込まれている
25 私の個人的な予言
26 日本人に何ができるか?
あとがき
推薦文
著者プロフィール
マンフレッド・クラメス
-1963年、ドイツ最古の都市Trier(トリーア)で生まれる
-19歳まで学校教育(経済学短期大学)
-日本の禅寺で2年以上、仏教を学ぶ
-東京で3年間、中国伝統医学の勉強
-日本アーユルヴェーダ研究会のメンバーに(主宰:幡井勉教授)
-Dr. U. K. クリシュナ(インド国立グジャラートアーユルヴェーダ大学)と研究
-日本に住んで11年後 スリランカに移り、Dr. Upali Pilapitiya(政府のアーユルヴェーダ研究センター長)や他の専門家と2年研究
-12人のスタッフとキャンディ(スリランカ)に自然治療センターを開設
-スリランカのオープン国際大学で教授として名誉学位を取得
-1997年、ドイツのバーデンバーデン市でクリニックを開設
-1999年、ドイツでアーユルヴェーダ・アカデミーを開校、300人以上の医療専門家に講義
-2000―2005年、8カ国の大学で公共の講演会、セミナーetc.を行う
-2006―2012年、スリランカのタイ大使の提案によりタイでアーユルヴェーダを紹介。大学やロータリークラブなどで講義
-2013年~、いくつかの医療機関や総合的な治療院の顧問ほか、治療家などに向けての講演やセミナー、個人的なカウンセリング、作家活動などを行っている
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『プーチンの第三次世界大戦』、『大麻と私』が「毎日新聞」に掲載されました