上皇ご夫妻に出会えた日
王 敏 著
A5判 384ページ
価格3,500円+税
ISBN978-4-86251-613-8
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
文化大革命の影響を受けた筆者は、1982年からの日本留学で、日本文化に対する新たな理解と刺激を得た。
本書では、筆者が日本で経験した多くの素晴らしい出会いについて語られている。特に、天皇皇后時代からの上皇ご夫妻との関係構築は瑞々しく書き上げられており、注目の内容となっている。
皇室との接点は、日本文化理解のための重要な機会であり、比較文化の研究視点にも不可欠だ。さらに、日中交流については、皇室の活動が過去と未来をつなぐ人類文明の遺産としての役割を果たしていると、筆者は指摘した。
皇室との関わりや日中関係についてのテーマをふんだんに盛り込んだ本書は、2000年に及ぶ両国の交流の重要性を実感できる一冊となっている。
目次
はじめに
第一章 上皇ご夫妻との出会い
一.忘れられない邂逅
二.出会いを引き合わせた草野新平の詩友黄瀛
三.文革後の中国に派遣された最初の日本人教員石川一成
第二章 出会いは出会いを呼ぶ
一.思いがけない「再会」
二.「混成文化」の定義づけ・青木保
三.日本学の案内・佐藤保
第三章 平成年号から禹王文化へ
一.「平成」年号と禹王
二.帝王教育の教科書と禹王
三.日本文化の基盤にある禹王文化の形態
第四章 美智子さまの歌魂
一.美智子さまの歌が美しい
二.養蚕が伝わる日中の2000年
三.皇室と養蚕
第五章 蚕糸の紡いだ東西文明の交わり
一.大河ドラマ「花燃ゆ」とシルクロード
二.日本の蚕種と中国とフランス
三.リヨンと中仏大学と日本の大学院
第六章 周恩来が手がけた明仁天皇ご夫妻の訪中
一.田中角栄に託した周恩来の最後の言葉
二.桜に寄せた悲願
三.一枚の絵が動いた――明仁天皇ご夫妻訪中 周年記念展
第七章 平成から令和へ
一.徳仁天皇の即位
二.徳仁天皇の即位式についてインタビューを受ける
三.2020年1月 日のニュースと 日の皇居訪問
第八章 「漢字」という原風景
一.漢字進化に貢献した日本
二.漢字力を導いた漢才
三.青い目の漢字人 ――フランス人学者レオン・バンデルメールシュ――
結びに 漢字語・漢字人・漢字圏から「和」の大循環
おわりに―― 2000年の彼方へ
付録
付録1 周恩来の詩「雨中嵐山」
付録2 周恩来の詩「雨後嵐山」
付録3 2022年4月5日 周恩来「雨後嵐山」記念詩碑除幕式に関する記事(一部)
付録4 周恩来の生誕126年と平和共存五原則の発表 周年の記念スピーチ
付録5 中国建国以降(1949年~)、天皇に関する主な記事
注釈
著者プロフィール
王敏(わん・みん)
中国・河北省承徳市生まれ。大連外国語大学日本語学部卒業、四川外国語大学大学院修了。宮沢賢治研究、日中比較文化研究、日中交流人物研究。人文科学博士(お茶の水女子大学)。「文化外交を推進する総理懇談会」や「国際文化交流推進会議有識者会合」など委員も経験。日本ペンクラブ国際委員、朝日新聞アジアフェロー世話人、早稲田大学や関西大学などの客員教授などを歴任。法政大学名誉教授、周恩来平和研究所所長、アジア共同体文化協力機構参与。
宮沢賢治を中国に初めて紹介したことで知られている。90 年に中国優秀翻訳賞、92年に山崎賞、97 年に岩手日報文学賞賢治賞を受賞。2009 年に文化庁長官表彰。2023年外務大臣表彰。
主著:『周恩来と日本』(三和書籍)、『嵐山の周恩来』(三和書籍)、『禹王と日本人』(NHK出版)、『宮沢賢治、中国に翔る想い』(岩波書店)、『宮沢賢治と中国』(国際言語文化振興財団)、『中国人の愛国心─日本人とは違う5 つの思考回路』(PHP 新書)、『ほんとうは日本に憧れる中国人─「反日感情」の深層分析』(PHP 新書)、など。
共著:『自分がされたくないことは人にもしない』(三和書籍)、『日本初の「世界」思想』(藤原書店)、『<意>の文化と<情>の文化』(中公叢書)、『君子の交わり 小人の交わり』(中公新書)、『中国シンボル・イメージ図典』(東京堂出版)、『中国人の日本観』(三和書籍)、『日中文化の交差点』(三和書籍)など。要訳:『西遊記』、『三国志』、『紅楼夢』など
中国語作品:『漢魂与和魂』、『十国前政要論全球<公共論理>』、『中日神話伝説比較研究』、『中国小説与伝説在日本的伝播与再創』、『銀河鉄道之夜』、『生活中的日本─解読中日文化之差異』、『宮沢賢治傑作選』など多数。