石山 祐二 著
四六判 228ページ
価格1,800円+税
ISBN978-4-86251-570-4
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本書は建築以外の内容も多く、どの節も独立した内容で節の順序に関係なくどこからでも読み始めることができる。
第1章「人間・生活について」は、建築とは関係なく、一人の人間として感じたこと。
第2章「建築物・構造について」は、建築構造の専門家として、構造に限らず建築について感じたこと。
第3章「地震・被害について」は、日本で建築構造で最初に考えなければならない地震のこと。どのような被害が生じたかを調査・研究することは必須で、それらに関すること。
第4章「耐震設計・規定について」は、都市・建築を耐震的にするには何らかの法律(規定)に従って耐震的な構造物を長年に渡って造り続けていくことについて。
第5章「海外について」は、会議などで海外に行った際に感じたことなど。
第6章「北海道について」は、25年ほど関東に住んでいたが、その期間を除いて住んでいる北海道についての思いなどを書いている。
目次
はしがき
第1章 人間・生活について
1.1 時間感覚から見た中高一貫教育
1.2 家の中は外より危険!
1.3 花嫁人形と蕗谷虹児
1.4 広瀬隆著『東京に原発を!』を読み直して
1.5 建築と食卓の「bとd」
1.6 生誕100年彫刻家佐藤忠良展
1.7 中谷宇吉郎著『科学の方法』
1.8 新渡戸稲造と武士道
1.9 道路標識と交通信号機
1.10 童謡『赤い靴』の女の子
1.11 地すべりと雪の上の足跡
1.12 広瀬隆著『原子炉時限爆弾』を読んで!
1.13 時間の単位は「秒、分、時、日、月、年」、その次は?
1.14 サッカーボールの形と構造の変化
1.15 円周率を最初に計算したのは?
1.16 水道水が美味しいのはどこ?
第2章 建築物・構造物について
2.1 耐震強度偽装事件と電算プログラム
2.2 住宅の耐震改修を促進するNewElm工法
2.3 移設された明治時代の建築:石狩市の旧・長野商店
2.4 常陸太田市郷土資料館・梅津会館
2.5 建築審査会と全国建築審査会長会議
2.6 建築物の敷地と道路の幅
2.7 トンネル天井落下事故の原因
2.8 積雪による大スパン構造物崩壊の原因と対策
2.9 これからのフラットスラブ構造
2.10 建築物のダイヤフラム、コード、コレクターと構造健全性.53
2.11 鳩を飼わない「ハト小屋」
2.12 ロンドン高層住宅の火災の原因は改修工事!?
2.13 断熱性能を示すQ値、UA値とその単位
2.14 地震にも津波にも強いブロック造の現状と将来
2.15 フィリピンは破れ・日本は芋?!
2.16 ラーメンvsトラスと2つの鉄塔
2.17 長さの単位と建築のモデュール
第3章 地震・被害について
3.1 次第に普及してきた免震構造の建物
3.2 インドネシアにおける地震後の復興住宅
3.3 オイラーの公式は不思議!?
3.4 耐震性向上が緊急課題のNon-EngineeredConstruction
3.5 2005年パキスタン地震による被害建物の原因について
3.6 2010年ハイチ地震とノンエンジニアド工法
3.7 免震建物のクリアランス日米比較
3.8 地震発生メカニズムの新しい学説
3.9 津波対策にもNewElm工法!
3.10 津波に対する構造方法等を定めた国交省告示
3.11 国際地震工学研修50周年
3.12 ペルー国立工科大学・地震防災センター創立25周年
3.13 2018年北海道胆振東部地震とその被害
3.14 日本・ペルー地震防災センターの国際シンポジウム
3.15 構造物のロバスト性
3.16 関東大震災100年「大地震とその後の対策
3.17 トルコ共和国建国100年と地震被害
第4章 耐震設計・規定について
4.1 建物の耐震性は方向によって異なる!
4.2 最近のマンションの耐震性は?
4.3 壁を耐震性向上のために活用しよう!
4.4 建築物は地盤に緊結しない方がよい!
4.5 大地震動でも建築物は転倒しない!
4.6 最近の建物の耐震設計に対する懸念
4.7 建物の基礎と杭の接合は過剰設計!
4.8 地震工学に用いる各種スペクトル(その1)
4.9 地震工学に用いる各種スペクトル(その2)
4.10 地震工学に用いる各種スペクトル(その3)
4.11 地震工学に用いる各種スペクトル(その4)
4.12 地震による1階の崩壊と剛性率・形状係数
4.13 米国の建築基準と耐震規定の特徴
4.14 ISOの地震荷重と日本・EU・米国との比較
4.15 JISA3306となったISO3010「構造物への地震作用」
4.16 建物の整形・不整形を表す剛性率
4.17 設計用地震力の分布を表すAiの導き方
4.18 耐震性を向上させる強度と靱性、どちらも重要であるが
第5章 海外について
5.1 ギリシアの地震対策あれこれ
5.2 ベルーギーの旧首都ルーヴァン
5.3 ユーロとユーロコード
5.4 ベルリンの壁はプレキャスト・コンクリート製だった!
5.5 アジアとヨーロッパを結ぶ建設中のトンネル
5.6 清潔で安全なシンガポール
5.7 リスボンは石畳の美しい街、しかし
5.8 三つの人魚像
5.9 ラオスと建築基準
5.10 30年振りのプリンス・エドワード島
5.11 世界遺産シドニー・オペラハウス
5.12 シドニー・オペラハウスの構造
5.13 ブレーメンの音楽隊とサッカー
5.14 美味しかった食べ物とギリシャ文字
5.15 久しぶりの海外でコロナ感染!
第6章 北海道について
6.1 (社)北海道建築技術協会のルーツと活動
6.2 交通事故死ワーストワン返上の北海道
6.3 石狩灯台が赤と白に塗られた理由
6.4 よみがえった大正時代の建築-旧・丸井今井呉服店函館支店
6.5 安全第一「2008北海道洞爺湖サミット」
6.6 天売島は「ウトウ」の世界最大のコロニー
6.7 「赤れんが庁舎」を美しく後世に残そう!
6.8 消えゆくサイロとその代替
6.9 日本最北のヴォーリズ建築「ピアソン記念館」
6.10 塩狩峠記念館:三浦綾子旧宅
6.11 ニッカウヰスキー余市蒸留所
6.12 北海道博物館2015年4月開館
6.13 北海道新幹線と青函トンネル
6.14 北海道三大秘湖の一つ「オンネトー湖」は五色湖
6.15 北海道の名称と地名
6.16 幻の橋タウシュベツ川橋梁
6.17 北海道の「挽歌」と「石狩挽歌
あとがき
著者プロフィール
石山 祐二(イシヤマ ユウジ)
1942年 札幌市生まれ
1965年 北海道大学工学部建築工学科卒業
1967年 北海道大学大学院工学研究科修士課程修了
1967~1971年 建設省営繕局建築課
1971~1991年 建設省建築研究所
(1984~1985年 カナダ国立研究院建築研究所・客員研究員)
(1989~1991年 ペルー国立工科大学、日本・ペルー地震防災センター・
チーフアドバイザー)
1991~1997年 北海道大学工学部建築工学科・教授
1997~2005年 北海道大学大学院工学研究科・教授
2005年 北海道大学定年退職・名誉教授