医師、歯科医師、鍼灸師(医療従事者)のための
山元 敏勝(監修)、加藤 直哉(著者)、冨田 祥史(著者)
A5判 248ページ 並製
価格 3,600円+税
ISBN978-4-86251-325-0
2011年、YNSAの初めての一般向け書籍として発売された「慢性疼痛・脳神経疾患からの回復 YNSA山元式新頭鍼療法入門」から7年が経過し、上腕診断点、Iソマトトープなどその間に新たに発見された診断、治療点を今回追記した。また、今まであまり触れられることのなかった山元先生のYNSAの論文の解説や、要望の多かった難治性疾患の症例報告と実際に使った治療点などを追加した。さらに、痛みについての新しい医学的知見などを加え、前回からはるかに進化した内容となっている。
目次
はじめに
Ⅰ 章 YNSA(山元式新頭鍼療法)の歩み 誕生から世界での普及まで
1 中国式頭皮鍼の歴史とYNSA(山元式新頭鍼療法)の歩み
2 山元式新頭鍼療法YNSAの誕生
3 山元式新頭鍼療法YNSAの普及について
4 世界の山元式新頭鍼療法YNSA
5 その他の国
ドイツ
アメリカ
オーストラリア
エジプト
ハンガリー
イタリア
6 理想とされる針治療
① YNSAのツボは非常に少ない
② ツボの効能も非常にわかりやすい。
③ 診断点とツボが発見しやすい
④ 基本的に誰が行っても同じ治療法
⑤ YNSAの驚異的な治療効果
Ⅱ 章 YNSA技術解説[総論]
Ⅲ 章 YNSA技術解説[診断点]
1 合谷診断
2 上腕診断
⑴ 脊椎3点のポイント
⑵ 脳点のポイント
3 首診断
4 腹部診断
Ⅳ 章 YNSA技術解説[治療点初級編]
1 九基本点(基礎)
2 九基本点(応用)
①基本A点=頭部、頸椎
②基本B点=肩、僧帽筋
③基本C点=肩関節、上肢、指
④基本D点=腰椎、下肢
⑤基本E点=胸椎、肋骨
⑥基本F点=坐骨神経
⑦基本G点=膝
⑧基本H点=下肢、特に膝
⑨基本I点=頭部から下肢まですべて
3 四感覚点
①眼点
②鼻点
③口点
④耳点
4 三脳点
①大脳点
②小脳点
③脳幹点
5 YNSA技術解説[初級編]のまとめ
6 なぜ、YNSAにおいて、脊椎、脳が基礎治療となるのか
7 治療の実際
①ツボの見つけ方
②刺鍼方法
③鍼の種類
④治療回数と期間
⑤鍼以外の刺激について
⑥治療についてのまとめ
⑦注意
Ⅴ 章 YNSA技術解説[治療点中級編]
1 十二内臓点
①十二内臓点とは
②十二内臓点の特徴
③十二内臓点の位置
④十二内臓点の治療適応
内臓点一:腎
内臓点二:膀胱
内臓点三:心包
内臓点四:心
内臓点五:胃
内臓点六:三焦
内臓点七:小腸
内臓点八:脾/膵
内臓点九:肺
内臓点十:肝
内臓点十一:胆嚢
内臓点十二:大腸
2 十二脳神経・十二内臓点
内臓点一:腎=第Ⅰ脳神経(知覚神経)~嗅神経
内臓点二:膀胱=第Ⅱ脳神経(知覚神経)~視神経
内臓点三:心包=第Ⅲ脳神経(運動神経)~動眼神経
内臓点四:心=第Ⅳ脳神経(運動神経)~滑車神経
内臓点六:三焦=第Ⅵ脳神経(運動神経)~外転神経
内臓点五:胃=第Ⅴ脳神経(混合神経)~三叉神経
内臓点七:小腸=第Ⅶ脳神経(混合神経)~顔面神経
内臓点八:脾/膵=第Ⅷ脳神経(知覚神経)~内耳神経(聴神経)
内臓点九:肺=第Ⅸ脳神経(混合神経)~舌咽神経
内臓点十:肝=第Ⅹ脳神経(混合神経)~迷走神経
内臓点十一:胆=第Ⅺ脳神経(運動神経)~副神経
内臓点十二:大腸=第Ⅻ脳神経(運動神経)~舌下神経
Ⅵ 章 YNSA技術解説[治療点上級編]
1 Iソマトトープ
2 そのほかの補足点
①マスターキー
②手足反射区の対応
3 YNSAまとめ
Ⅶ 章 YNSA治療効果
1 YNSAの改善評価
①疼痛に対する基本点(A~E)のみの改善効果
②片麻痺(脳卒中)に対するYNSAの改善効果
③そのほかの疾患
④加藤症例
⑤YNSA加藤治療体験談
⑥山元敏勝先生症例(加藤報告)
Ⅷ 章 YNSAを利用した日常健康法
1 自分の健康は自分で守る
2 YNSAセルフケア
①痛み全般に対して
②感覚器の異常に対して
③内臓器疾患に対して
④全身のセルフケア
Ⅸ 章 痛みについて
1 痛みの原因は骨格にあらず
2 恐怖は痛みを悪化させる
⑴偏桃体
⑵DLPFC(背外側前頭前野)
⑶恐怖回避思考
3 さあ、痛みを吹き飛ばそう
4 神様を味方につける
⑴神様を味方にする方法1~トイレ掃除
⑵神様を味方につける方法Ⅱ~ありがとう
⑶神様を味方につける方法Ⅲ~笑顔
5 少しだけ早く歩く
6 認知行動療法
7 痛みの原因を探ろう
Q1:特異的腰痛の見極めチェックリスト
8 椎間板ヘルニア
9 脊柱管狭窄症
Q2:脳機能の不具合に伴う腰痛の見極めチェックリスト
Q3:脳機能の不具合に伴う腰痛の見極めチェックリスト2
10 あなたの痛みの原因が腰であれ、脳であれ、YNSAはその助けになる
おわりに
著者プロフィール
山元 敏勝 (ヤマモト トシカツ)
受賞歴
1962年、バッハマン賞(ドイツ)。1995年、ポーランド学士院賞。1995年、セーリング賞(ドイツ)。1996年、アルバート・シュワイツ賞ほか。
資格
国際医師鍼治療学会会長(元)、ポーランド医科大学国際研究所名誉会員、イギリス医師鍼治療学会名誉会員、イタリア医師鍼治療学会名誉会員、ロシア医師鍼治療学会名誉会員、ハンガリー医師鍼治療学会名誉会員ほか。
加藤 直哉 (カトウ ナオヤ)
2000年 琉球大学医学部卒業
2006年 日本小児科学会専門医
2006年 日本東洋医学会漢方専門医(留米大学名誉教授無敵剛介医師を師事)
2006年~2009年 山元病院にて山元式新頭針療法(以下YNSA)を創始者である山元敏勝医師から学ぶ
2009年より健康増進クリニック勤務
2013年YNSA学会副会長就任
所属団体・学会
山元式新頭針療法学会(副会長) 日本東洋医学会(漢方専門医)
日本小児科学会(専門医) 米国催眠士協会(認定セラピスト)
ケアワークモデル研究会 バイオレゾナンス医学会
学位
Ph.D in Social Sciences(Azteca University)
Ph.D in Social Sciences(Nicaragua University)
Ph.D in Philosophy(I.O.U)
冨田 祥史 (トミタ ヨシフミ)
近畿大学卒業
神戸東洋医療学院卒業
所属学会・団体
YNSA学会 事務局長
関西中医鍼灸研究会
ケアワークモデル研究会
大阪府鍼灸マッサージ師会
医療法人の東洋医学部門の責任者を10年務めた後、実家の漢方薬局に康祐堂鍼灸院を開業。2009年加藤直哉先生のYNSAの指導を経て日本人鍼灸師として初めて山元敏勝先生の宮崎YNSAセミナーを修了。2013年YNSA学会事務局長就任。全国でYNSAセミナーの講師を務める。
正誤表
お詫びと訂正
本文181 ページに出典の誤りがありました。お詫びして訂正致します。
(誤)11 行目
(Baliki MN.“ Corticostriatal functional connectivity predicts transition to chronic back pain.” Nat Neurosci. 2012 Jul 1;15(8):1117-9. )
(正)
・Seminowicz DA “Effective treatment of chronic low back pain in humans reverses abnormal brain anatomy and function.” J Neurosci. 2011 May 18;31(20):7540-50.
・NHK スペシャル取材班 脳で治す腰痛DVD ブック 主婦と生活社 2016 pp27-30