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ストレスと免疫

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主に心理的なストレッサーが病気を引き起こす

福田−安保理論では、「病気の原因=ストレスによる血行障害」と考えています。

悩みごとや働きすぎなどのストレスで交感神経緊張状態が続くと、血管が収縮し、血行が悪くなります。すると、組織に必要な栄養や酸素が運ばれず、不要な物質の回収も十分に行われなくなります。加えて、顆粒球が死ぬときに放出する活性酸素によって組織破壊が起こってきます。体内のガン細胞を処理するリンパ球も減っている状態です。

ストレスとは、「外界からのあらゆる要求に対する生体の非特異的な反応」と定義されています。この反応を引き起こした刺激はストレッサーといいます。

ストレスを引き起こす刺激としては、以下の4つがあります。

① 温度や気圧の変化、騒音、手術や外傷などの物理的なもの
② アルコール、薬物などの化学的なもの
③ 細菌、ウイルスなどの生物学的なもの
④ 不安や緊張などの情動変化を引き起こす心理的なもの

病気の原因となるのは、主に④の心理的なものだと考えられます。

「日本人のストレス実態調査」

2002年の9月にNHKが行った、「日本人のストレス実態調査」の結果をご紹介しましょう。日本全国の成人男女1800人を無作為抽出し、郵送で項目を記入してもらったものです。有効回答率は60.8%、1095名の回答があったということです。詳しくは、NHK出版から2003年に刊行された『現代日本人のストレス』(日本人のストレス実態調査委員会編著)を参照してください。

全体のストレス発生源高位10項目は、以下のとおりです。

1  先の見通しが立たない                     25%  
2  老後の生活への経済的な心配がある               24%  
3  家計にゆとりがなくなった                   22%  
4  年をとることによる心身の衰えを感じる             21%  
5  仕事が忙しすぎる                       17%  
6  ダイエットが必要である                    17%  
7  自分の容姿に不満がある                    17%  
8  慢性の病気をかかえている                  16%  
9  自分の考えが、周囲から反対を受けた              16%  
10  家族が病気やけがをした                    14%  

男性(485人)では、7番目は「休日・休暇がとれない」で15%、8番目に「事業が不振である」の14%、10番目は「価値観や世代間のギャップを感じる」で12%となっているのが特徴的です。

女性(610人)では、「自分の容姿に不満がある」が22%で5番目にきているのと、「仕事が忙しすぎる」は15%で10番目になっています。

「仕事が忙しすぎる」が若い世代に目立つ
 
年齢別の特徴を見てみましょう。 

20代(133人)では、「先の見通しが立たない」が36%で1番目、「仕事が忙しすぎる」が26%で2番目、「ダイエットが必要である」が20%で3番目にきています。

また、6番目に「上司とあわない」(20%)、8番目に「仕事がはかどらない、ノルマを果たせない」(16%)、9番目に「結婚について悩みがある」(15%)、10番目は「友人や同僚に裏切られたり、訣別した」「失恋した、または恋人との関係が破綻した」「住宅ローンや借金をかかえた」「休日・休暇がとれない」「通学や通勤に時間や体力をとられる」の5つが同じ13%で並んでいます。

30代(183人)では、「先の見通しが立たない」が33%で1番目、「家計にゆとりがなくなった」が31%で2番目、「仕事が忙しすぎる」は28%で3番目です。

「仕事がはかどらない、ノルマを果たせない」が19%で8番目、「休暇・休日がとれない」が17%で9番目、「上司とあわない」が15%で10番目となっています。

40代(178人)では、「老後の生活への経済的な心配がある」が33%の1番目で、「家計にゆとりがなくなった」が32%で2番目、「先の見通しが立たない」が28%で3番目となっています。

「仕事が忙しすぎる」は6番目(25%)、7番目は「年をとることによる心身の衰えを感じる」が24%、「子どもの進学や受験の悩みがある」が20%で9番目、「配偶者や子どもといざこざがある」が17%で10番目にきています。

50代(252人)では、1番目は「老後の生活への経済的な心配がある」が29%、2番目は「年をとることによる心身の衰えを感じる」が25%、「先の見通しが立たない」が25%で3番目となっています。

「慢性の病気をかかえている」が5番目で18%、「事業が不振である」が16%の7番目、10番目は「価値観や世代間のギャップを感じる」で13%となっています。

60代(207人)では、「老後の生活への経済的な心配がある」が28%の1番目で、2番目は「年をとることによる心身の衰えを感じる」が20%、「家計にゆとりがなくなった」が17%で3番目となっています。

4番目は「家族が病気やけがをした」が16%、8番目に「親しい人(家族を除く)を亡くした」が13%、10番目に「配偶者や子どもといざこざがある」が11%となっています。

70歳以上(142人)では、1番目は「年をとることによる心身の衰えを感じる」が30%、2番目は「慢性の病気をかかえている」で28%、3番目に「親しい人(家族を除く)を亡くした」が19%となっています。

4番目は「大きなけがや病気をした」(18%)、5番目は「周辺で害虫やカラスなどが増えた」(17%)となっています。

「仕事が忙しすぎる」常勤の勤め人

職業別で見てみましょう。

常勤の勤め人(418人)では、「仕事が忙しすぎる」が33%で1番目、「先の見通しが立たない」が28%で2番目、「老後の生活への経済的な心配がある」が23%の3番目となっています。

6番目に「休日・休暇がとれない」で19%、7番目には「上司とあわない」が19%で、10番目(10番目が2つあります)は「価値観や世代間のギャップを感じる」が16%となっています。

パートタイムの勤め人(140人)では、1番目は「家計にゆとりがなくなった」が34%、2番目は「老後の生活への経済的な心配がある」が33%、3番目は「先の見通しが立たない」で31%となっています。

4つある8番目(いずれも16%)は、「近所の環境(日当たり・騒音など)が悪い」「周辺で害虫やカラスなどが増えた」「配偶者や子どもといざこざがある」「仕事が忙しすぎる」となっています。

自分で商売や仕事をしている人(120人)では、1番目は「老後の生活への経済的な心配がある」で28%、2番目は「先の見通しが立たない」で28%、3番目は「家計にゆとりがなくなった」の27%となっています。

4番目に「事業が不振である」(22%)、10番目(2つあります)は「親しい人(家族を除く)を亡くした」が12%となっています。

専業主婦(198人)では、1番目は「年をとることによる心身の衰えを感じる」が26%、2番目は「老後の生活への経済的な心配がある」が25%、3番目は「慢性の病気をかかえている」が24%となっています。

9番目に「家族の世話で自分の時間がとれない」(15%)、10番目は「配偶者や子どもといざこざがある」が14%となっています。

無職(157人)では、1番目は「年をとることによる心身の衰えを感じる」が26%、2番目は「慢性の病気をかかえている」が21%、3番目は「老後の生活への経済的な心配がある」が21%となっています。

「親しい人(家族を除く)を亡くした」が17%で5番目、8番目は「大きなけがや病気をした」(14%)、9番目に「周辺で害虫やカラスなどが増えた」(14%)となっています。

最も強いストレスは「配偶者(夫・妻)の死」

下の表は、1967年にアメリカのホルムズとレイという人が日常のストレスについて調査したものです。日常の出来事とそのストレス強度が示してあります。「配偶者(夫・妻)の死」を100として、その他の日常の出来事にそれぞれ得点を付けていったものです。

40年前のアメリカでの調査ではありますが、参考になると思います。

順位 日常の出来事                       ストレス強度  
1 配偶者の死 100
2 離婚 73
3 夫婦別居 65
4 刑務所への収容 63
5 近親者の死亡 63
6 本人の大きなけがや病気 53
7 結婚 50
8 失業 47
9 夫婦の和解 45
10 退職・引退 45
11 家族の健康の変化 44
12 妊娠 40
13 性生活の困難 39
14 新しい家族メンバーの加入 39
15 仕事上の変化 39
16 家系上の変化 38
17 親友の死 37
18 配置転換・転勤 36
19 夫婦ゲンカの回数の変化 35
20 一万ドル以上の借金 31
21 借金やローンの抵当流れ 30
22 仕事の地位の変化 29
23 子女の結婚 29
24 親戚関係でのトラブル 29
25 個人的な成功 28
26 妻の就職・退職 26
27 進学・卒業 26
28 生活環境の変化 25
29 個人的習慣の変更 24
30 上司とのトラブル 23
31 労働時間や労働条件の変化 20
32 転居 20
33 転校 20
34 レクリエーションの変化 19
35 社会活動の変化 19
36 宗教活動の変化 18
37 一万ドル以下の借金 17
38 睡眠習慣の変化 16
39 家族の数の変化 15
40 食習慣の変化 15
41 長期休暇 13
42 クリスマス 12

(Holmes&Rahe 1967)

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