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知財大国中国の恐るべき国家戦略
依久井 祐 著
四六判 並製 240頁
1,500円+税
ISBN978-4-86251-153-9 C0034

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内容

匿名でなければ、書けなかった! 中国は、もはや陳腐な模倣品が横行するだけの困った国ではない。特許・実用新案・商標権を攻撃手段に変え、日本と世界から金をしぼり取る恐怖の国家へ変貌した。

[本書が警鐘を鳴らす、中国の知財囲い込み戦略・施策の一例]

輸入品、持ち込み品の暗号技術を開示させ、各国の秘密情報を丸裸にしようとする「商用暗号管理条理」

他者を攻撃し、金を得るための実用新案・商標出願

国家戦略の都合で改正され、過去に遡って適用される法律

中国人従業員の職務発明を後押し、日系企業の知財権獲得を妨害する「職務発明条例草案」

ベテラン日本人担当者をリクルートし、日本の特許情報を監視

クロスライセンス契約を利用した中国企業の知財利用権獲得スキーム

特許権を取得しても、中国企業を阻止できない「先使用権」の抜け道

ライセンサーの日系企業に多大な負担を課すライセンス契約
中国の憲法・法令を読めば、その戦略が手に取るようにわかり、対応策が見えてくるのだ!
有名電気機器メーカー幹部が、中国進出で目の当たりにした日本企業のビジネス展開の危機、そして対応策を惜し気もなく公開する。

目次

プロローグ 忍び寄る真のビジネスリスク
第一章 模倣の国から知財国家へ
模倣こそ国家戦略の基本
宣伝・広告が本物の証(あかし)
「義務としての商標」から「権利としての商標」、そして「商品としての商標」へ
「イノベーション国家」を目指す!
着々と進められる知財人材育成 清華大学の役割
政府調達も中国知財重視
強制的製品認証管理規定(CCC)や暗号規制の活用による外国知財掌握
攻撃に転じた中国企業
中国における商標問題 アップルまでもターゲット
第二章 国家戦略と法改正
中国ビジネスを理解する指針としての中国憲法
ビジネスに関わる中国憲法の概要とは?
崩れる「法の不遡及の原則」
中国特許法はなぜ生まれたのか?
いよいよ出てきた国家戦略、それが「第三次特許法改正」だ!
徹底した発明者重視、とんでもない職務発明条例草案
産学連携に対する中国国家戦略
第三章 徹底した外資活用戦略
資金は外資誘致で
次は内陸地区の開発
中国産業を支えた日本企業の減損処理と設備売却
日本の「知財立国」思想は中国で花開く
第四章 金をかけずに知財を得る
日本の特許情報は宝の山
安易な対応、禍根を残す!
技術獲得のためのクロスライセンス 実用新案権の活用
驚くほど適用範囲の広い強制実施権
先使用権こそ中国企業の知財戦略
ライセンサー(日本企業)に負担の大きいライセンス契約
第五章 容易な進出、困難な撤退
派手な歓迎パーティー
曖昧な土地利用権
中方の合弁運営とは?
困難な合弁解消、撤退
第六章 これからの中国ビジネス戦略
─中国と付き合うために
真のリスクは中国ビジネスを失うこと
これからの技術情報流出と対策
工会(労働者団体)との連携による改善提案表彰制度の拡充
中国発明人口制度の導入と内規の改定
中国傘型会社の活用
グローバル知財信託の活用

エピローグ 今だからこそ大事な人としての相互理解

著者プロフィール

依久井 祐(いくい たすく)
ペンネーム。
大手電機メーカー勤務。これまで、中国プラント輸出、中国合弁事業設立・合弁解消など日本企業サイドに立った中国ビジネスに数多く携わる。また、中国でのベンチャー支援、中国技術取引所設立支援等、中国サイドに立った各種プロジェクトにも関与する一方、中国の政府機関、大学において知財教育を実践した経験を持つ。さらに、これら大企業や政府機関のプロジェクトを通じた経験を活かし、中国の有名大学で客員教授を兼任後、日本の複数の大学で特に知的財産の評価、戦略を専門に講師を兼任している。

並行して、数多くの日本の中小企業の中国進出に対する中国知財コンサルティングも行ってきた。知財に関する著書、中国ビジネスに関する著書多数。